管理栄養士コラム『はゔぁぐっでい!』
2022.09.30
【健康栄養だより】貧血を予防しよう
こんにちは!☺
グッドプランニングの調剤薬局では、毎月、管理栄養士が作成する健康・栄養だよりを発行しています。病気の食事についてや季節に合った食事、話題の食事について等様々なテーマを取り入れています!グッドプランニングの調剤薬局全店で受け取れるようになっておりますので、お近くの店舗のスタッフにお声がけください!
~2022年8月 第20号「貧血を予防しよう」~
- まだ暑い日が続きますが、貧血を予防する鉄分は、汗と一緒に流れてしまうことをご存じですか?
- また、夏バテによる食欲不振や女性の月経等による鉄の損失量が多くなることも原因にあり、日ごろから規則正しい生活や鉄分を効率よく摂取することが必要です。今回は貧血の中でも最も多い鉄欠乏性貧血の予防・対策についてみていきましょう。
◎鉄欠乏性貧血とは
- 鉄欠乏性貧血とは体内に流れるヘモグロビン、鉄不足により起こる貧血です。
- 鉄分が減ると、全身に酸素を運ぶ役割を担うヘモグロビンを十分に作れなくなり、酸素不足になることでだるさや動悸、めまい、息切れを招きます。
- 原因:食事からの鉄摂取量不足、無理なダイエット、妊娠や出産・月経中において鉄分の必要量増加 等
◎貧血を予防するための食生活
- 〇 3食バランス良く、規則正しく食べましょう!
- 〇 鉄を多く含む食品を毎日摂りましょう!
- 【1日の鉄分推奨量】
- (日本人の食事摂取基準2020年版)
- 〇鉄の吸収を阻害する食品を控えましょう
- ・タンニン
- ➡緑茶、紅茶、コーヒー、ウーロン茶等。食事中や食直後に摂取すると、タンニンが鉄と結合し、鉄の吸収を悪くします。食事中はなるべく水などを摂るようにしましょう。
- ・リン酸ナトリウム
- ➡ソーセージやハムなどの加工食品、スナック菓子に使われることのある添加物で鉄の吸収率を下げます。
◎鉄の摂り方
鉄は ヘム鉄 と 非ヘム鉄 に分けられます。ヘム鉄は吸収率が高いので、積極的に摂りましょう!しかし、非ヘム鉄は吸収がヘム鉄に比べ低いため、他の栄養素と組み合わせることで吸収率をあげることができます。
- 【ヘム鉄】
- 非ヘム鉄より吸収率が高いので、積極的に摂取しましょう!
- 多く含む食品:レバー(豚>鶏>牛)、赤身肉、赤身魚(カツオ、マグロ)、貝類 等
- →動物性食品に多く含む
- 【非ヘム鉄】
- 多く含む食品:小松菜、ほうれん草、豆腐、豆乳、納豆、卵黄 等
- →植物性食品に多く含む
- ★吸収率を上げるために一緒に摂りたいもの
- ①ビタミンC
- ➡レモン・グレープフルーツ等の柑橘類、いちご、キウイ、野菜類 等
- ②胃酸の分泌を促進するもの
- ➡ショウガ、ワサビ、酢、香辛料、梅干し 等
◎鉄以外に摂りたい栄養
- 正常な赤血球を作るのに必要な ビタミンB12 と 葉酸 。水溶性ビタミンは水に溶けだすため、煮物や汁ものとして食べましょう◎ただし、葉酸は熱をかけすぎると壊れやすいので、手早く調理しましょう!
- ・ビタミンB12を多く含む食品
- ➡レバー、ハツ、アサリ・シジミ・カキなどの貝類 等
- ・葉酸を多く含む食品
- ➡レバー、納豆、ほうれん草、アスパラガス、ブロッコリー 等
- ★レバーの選び方
- ・鉄分、たんぱく質が1番多いのは豚レバー(鉄13mg/100g)
- ・苦手な方はペースト状に加工されたものなら食べやすいこともあります。
- ・鶏レバーは牛や豚に比べてクセがなく、食べやすいと言われています。
- ・レバーはビタミンAも多く、妊娠初期は摂りすぎると胎児への影響がでる可能性があるため、注意しましょう。
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- ◎健康・栄養だよりbuck number◎
- 第1・2号 免疫力を高めよう
- 第3号 夏の暑さから体を守ろう
- 第4号 目の疲れ対策
- 第5号 食後血糖値を抑えよう
- 第6号 寒い冬を乗り切ろう
- 第7号 質の良い睡眠をとりましょう
- 第8号 食物繊維をたくさん摂ろう
- 第9号 熱中症を予防しよう
- 第10号 便秘を予防しよう
- 第11号 体をたくさん動かそう
- 第12号 冷えを予防・改善しよう
- 第13号 油を上手に使おう
- 第14号 ファイトケミカルについて
- 第15号 薬膳の考え方を普段に
- 第16号 食事でフレイルを予防しよう
- 第17号 食中毒を予防しよう
- 第18号 人工甘味料の上手な使い方
- 第19号 ビタミンについて